難聴の改善に効果が期待される3つの治療法

【治療法その1】突発性難聴の発病後1週間以内なら治療効果が期待できる高酸素療法

ある日突然、片側の耳の聞こえが悪くなる突発性難聴。

原因不明ですが、ストレスや生活習慣が誘因とも考えられていて、その患者は年々増えています。

突発性難聴の治療は安静にして、ステロイド(副腎皮質ホルモン)を投与するのが基本で、循環改善薬、ビタミン製剤、利尿剤、ATP(アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物)製剤などを併用していきます。

その基本的な治療に加えて行われはじめたのが、高酸素療法と呼ばれる治療法です。

高酸素療法とは、高圧酸素下で血漿中に溶解する酸素の量を増量させる目的で、いろいろな中毒症(一酸化炭素中毒からはじまり薬物中毒など)潜函病、末梢血管障害から耳鼻科では突発性難聴、内科の心筋梗塞などにも適用されており、血液中にもっと酸素を増やしたい疾患や高濃度の酸素を血管経由で、ある組織に送りたい疾患に一般に使われているものです。

高酸素療法で血液内の酸素量を増やす

例えば耳鼻科では突発性難聴のように、治療のために内耳に酸素を送りたい、そして内耳の血管循環を改善して、栄養素(この場合酸素ですが)を一時的にマヒした内耳に大量に送って機能改善をしたい場合に使っています。

具体的には、毎日約1時間、2気圧に加圧したカプセル内に寝てもらい、血中酸素濃度を8~10倍に上げ内耳の循環改善を図ります。

この治療法の効果は、完全に治る人20~30%を含め、約70%は治療で改善するが、耳鳴りが残る人が多く、残りの約30%はほとんど治療効果がないのが現状。

特に、以下の場合はこの治療法でも改善しにくくなる傾向があるようです。

  1. 発症後2週間以上経過している
  2. 聴力障害が強い
  3. 回転性のめまいを伴う
  4. 糖尿病などの持病がある
  5. 高音域が聞こえない

このことからも、突発性難聴だと感じるような症状があった場合は、躊躇せず、すぐに耳鼻科にかかり、医師の指示を仰ぐことが大切です。

【治療法その2】難聴や耳鳴り、めまいの改善に効果のある鍼灸治療

難聴やそれに伴う耳鳴り、めまいに改善効果のある方法として鍼灸治療があげられます。

難聴を針で治療する

鍼灸治療の一回あたり4,000~5,000円で、通院回数は人によって様々ですが、20~30回ほど鍼灸治療を続けていくことで、難聴に関する様々な症状が改善する場合が多いようです。

鍼灸治療による難聴の具体的な事例は、こちらのサイトが参考になると思います。

>>耳、顔、頭の疾患への鍼灸治療|なかむら第二針療所

また、この難聴に対する鍼灸治療の実際の改善効果は、こちらのような口コミサイトを見てみると参考になると思います。

>>突発性難聴で鍼灸治療をされた方にお尋ねします。効果は有りましたか?|Yahoo知恵袋

>>突発性難聴の針治療 – 病気 | 教えて!goo

ただ、難聴に対する針治療は地域性があり、田舎に住んでいる場合近くに治療所がない場合も多々あります。

【治療法その3】クラッシック音楽を利用した片耳難聴の聴力改善方法

次に紹介するのは、先日(2015年1月29日)論文が発表されたばかりの治療法です。

具体的には、突発性難聴を発症した後、弱った耳を積極的に活用する事で聞こえを改善するというもので、具体的には聞こえの良いほうの耳に耳栓をして、聞こえの悪い耳からクラシック音楽を聞き取る練習をします。

片耳難聴を改善する新しい治療方法

このように、通常行われるステロイド療法に耳のリハビリテーション療法をくわえた患者群(灰色の棒グラフ)の方が、ステロイド療法単独の患者群(白色の棒グラフ)よりも、聴力の回復が良かったという結果が得られています。

難聴のリハビリテーション療法の効果

※この図では、棒グラフが0に近づくほど聴力が回復していることを示しています。

この論文を発表した岡本特任准教授は、「これまでは突発性難聴に対しては薬物療法を行い静かに過ごすことが推奨されてきました。しかし、むしろ聞こえにくくなった耳を積極的に使うことで機能の回復を図るリハビリテーション療法が有効であること、また脳活動の回復にも繋がることを今回の研究により示すことができました。今後も、より効果的な治療法の開発に役立て行きたいと考えています」と話しています。

今回治療の対象となった突発性難聴は原因不明の難聴を主訴とする疾患ですが、近年日本においてその発症率は顕著な増大傾向が認められます。

>> 診断・治療指針(医療従事者向け)突発性難聴|厚生労働省

種々の治療法が試みられていますが、どの治療法が有効かは判明しておらず、現在主流であるステロイド療法の有効性に関してさえいまだ論争が絶えません。

今回の病側耳集中音響療法は従来の薬物療法とは全く異なるアプローチであり、安価で副作用がないにもかかわらず、患者の聴力をステロイド単独療法の場合に比べ有意に改善させることができている点に注目が集まっています。

今後、この治療法を受けることが出来る施設が増えることに期待したいですね。


参考論文)


最後に一言

今回は、片耳難聴の改善に効果が期待される3つの治療法についてお話しました。

片耳難聴は、疾患数がそこそこ多いのにも関わらず、障害の程度が軽いため、その治療方法の開発や確立への取り組みに力が入らず、その進捗が遅れてきましたが、ようやく片耳難聴にも効果的な治療法、リハビリテーションの方法が見つかりつつあります。

もし、身近に片耳難聴の人がいたら、このような情報を展開してあげてください。

そうしてあげると、すこしその人の人生に光が見えてくるかもしれません。

また、突発性難聴の場合は、発病から治療開始までの期間で治療効果が変わってきますので、突発性難聴かなぁと思ったら、躊躇せずに、今すぐに耳鼻科に行くようにしてくださいね。

それでは!

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